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その気にさせるのは得意なんです

- 人と人を繋げるのがわたしの仕事。 -

地域活性化アドバイザー

森本 知子

■ 自己紹介をお願いします!

 養父市出身。大学時代に4年間大阪に出ましたが、その後、地元で就職。今は、地域活性化アドバイザーとして活動しています。プライベートでは2児の母。「子どもがいるように見えない!自由な雰囲気があるね」とよく言われます(笑)。

 

■ 地域活性化アドバイザーってどんな仕事ですか?

 ざっくりいうと、地域が元気になるためにどうしたらいいかを、住民の人と一緒に考えて企画して動く仕事です。この6年間は八鹿町八木地区が活動の中心でした。八木には国指定史跡の城跡があるんですが、そこのガイドボランティアの育成をしたり、地域の中でも世代を越えた交流ができるようにビアガーデンなどのイベントを企画したりしました。住んでいる方から「知ちゃんのおかげで近所の人と交流する機会が増えた」と声をかけてもらえました。地域の

人主導でビアガーデンが続いているんですが、企画者としては嬉しい限りです。

 養父市は移住定住を促進する活動がさかんですが、今住んでいる人たちが「自分の地域は暮らしやすい」「いいところ」「楽しい〜!」って思っていないと移住希望者は来ないと思うんです。だからまずは、地域を元気にする。自分が楽しく暮らすにはどうしたらいいかを、地域の人に寄り添って考えるようにしています。

 

■ 八木地区以外でも活動しているんですか?

 八木地区も含めた養父市全体のPR活動として、都市部で行なわれる移住フェアにも出かけます。そこでは移住希望者の窓口をしています。移住したいと考えている方には「どんな暮らしをしたいか」を詳しく聞きます。それに沿って、その人が幸せになるにはということを一緒に考えて地域を紹介しています。いいことばかり言うのは危険。但馬は雪が降る、噂話がめちゃ速く伝わる、カメムシが死ぬほど多い……など。いいも悪いも実際の暮らしを伝えます。

 この間、東京の移住フェアで出会った女の子が養父に興味を持って実際に足を運んでくれました。そんな方にはもっと生活がイメージできるような場所、面白い場所や人のところにたくさん案内します。

 移住希望者に伝えたいことは、「おせっかいには甘えろ」「挨拶をきちんとする」。この2つ。これができれば、田舎でうまくやっていけます。

 

■ これからしたいこと

 まずは自分が楽しく暮らしたい(笑)。もうかれこれ17年前ことですが。但馬の人と結婚して、「もう一生ここから出られん」と思った時に、田舎での生活を楽しまないと!という気持ちが沸き上がったんです。「田舎なんて……」と嘆くのではなくて、誰かが楽しませてくれるとかじゃなくて、自分が動いて人を巻き込んで楽しんでやろうと思ったんです。その想いが今でも一貫している感じです。

    今後は、いろんな地区と地区をコラボさせたイベントをしたい。地域にも得手不得手がある。これまで繋がっていなかった地域同士を繋いで、掛け合わせて、面白い化学反応を起こせたら楽しそう。そこに人が来て、より盛り上がっていければ最高ですね。でもそのためには、私自身が地域のことをもっと知らないとダメ。もっと自分が動いて人と人を繋げていけたらいいなと思います。

 

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